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2025-07-02

Article nr.
2025-07-02

Published
2025-07-02

Reading Time
2025-07-02

Dreaming Through Her Days of Growing

子どもの成長と夢見た時間

彼女はいつもこの場所で、

気に入った石ころを探し

ポケットにしまい込んでいた。

朝の光が差し込むリビングで、私はいつものようにコーヒーを淹れながら一日の始まりを感じていた。窓の外にはまだ少し涼しさの残る風が吹き抜け、木々の葉がやわらかく揺れている。普段は何気なく過ぎてしまう瞬間も、こうして文章にしてみると特別な時間のように思えるから不思議だ。

子どもの笑い声が奥の部屋から響いてくる。昨日までできなかったことが、今日にはできるようになっている。その小さな成長に気づくたび、時の流れの速さと同時に、日々を記録しておきたいという気持ちが強くなる。写真や動画も良いけれど、言葉として残すことは、自分自身の感覚や記憶をより鮮明に保存できる手段だと感じている。

ふと目に入ったのは、机の上に置かれた読みかけの本。デザインについて書かれたその本は、私にとって仕事の参考であると同時に、日常を新しい角度から見つめ直すヒントを与えてくれる存在だ。文字を追うたびに、これまで当然と思っていた風景が、まるで別の物語を秘めているように見えてくる。

昼下がりには、近くの公園へ散歩に出かける予定だ。お気に入りのスニーカーを履き、少しカメラも持っていこう。何も特別なイベントがなくても、歩きながら撮った写真や、道端で見つけた草花の記録は、後で見返したときにその日の空気や気分までも呼び戻してくれる。そうした「何気ない日常の断片」が積み重なることで、自分だけのストーリーが編まれていくのだと思う。

夜になれば、静かな時間が訪れる。娘が眠りについた後、机に向かい、その日の出来事を文章に書き起こす。ときには数行、ときには数ページになることもある。大切なのは長さではなく、その瞬間の気持ちを素直に残すことだ。そうして積み上げられた言葉は、未来の自分にとって何よりの財産になるに違いない。